すっかり秋の夜長。
日が暮れるのもずいぶん早くなりました。
柏市のK様。
奥様が小さいころに使っていたご実家のピアノ、
これをピアノを習い始めたお子様のためにもう一度使いたい、とご相談を受けたのが始まりでした。
また、ピアノを置く部屋への搬入が可能かどうかお下見をし、お部屋のリフォームと同時進行でこの度の作業をお任せいただきました。
なんとK様、ご自身でお部屋のリフォームをなさったとのこと!
素晴らしいー! ンヽ(*`Д´) ... オォォオ
というわけで私も負けずに頑張ります。
埼玉県深谷市から運ばれた KAWAI・US60。
堅牢なつくりの素敵なピアノをお持ちですね。
このピアノは鍵盤蓋をひらいたら譜面台がある、というデザインではなく、
わざわざ別に譜面台があるタイプ。
これはグランドピアノと同じ高さで設計されているからで、目線が高くなり、おのずと弾く姿勢がよくなります。
譜面台自体横幅も広く、角度の調整ができるます。
連弾するときなんか、楽譜が二つ乗せられるし、これはとても便利。
しかし、弾かずの期間がちょっと長かったかな。
外装にシールの跡とか、側面にはうっすらカビが…。
パネル類をはずして…
あっ蜘蛛の巣を発見!
ホコリも多く、これは掃除のし甲斐がありまっせ~。
鍵盤の間にライターを発掘しました。
このタイプの鍵盤蓋は外すのは簡単だけど、いろんなものが入っちゃうんですよね。
前なんか筆入れが落ちてました。
鍵盤の状態。
ねこちゃんがいたのかな。
毛がだいぶ落ちてたけど、フェルト類の虫食いがなかったので一安心。
さーーーーーーーーーーて、一番の問題を発見!
アクション・ハンマーのスティック。
これがどえらいことになってました。
湿度の影響でしょう、半分くらいがスティックの状態で弾いても音が鳴らない状態に陥っていました。
チェック方法はかんたん。
①ハンマーストップレールをゆっくり前に押し、②ゆっくり戻す。
③このときに戻ってこないフェルトハンマーが「スティック」。
可動部分が固着しているのです。
これを見たときに作業方針が決まりました。
季節もいいので、風通しのよいところでしばらく置いておくことにします。
もちろんピアノ本体も。
※ 夜間はちゃんとしまっていますからご安心を。
さて、実際の作業は次回へ続きます。