Piano cafe "Scherzando"     ピアノカフェ・スケルツァンド

ピアノ調律スケルツォの喫茶店。 お茶しながら ピアノと音楽の会話でくつろぎませんか。

たまには調律の風景を

いつもは地元・柏市をはじめ、松戸市我孫子市流山市やその周辺の市町村、

市川市浦安市あたりが多いかな、というかんじですが、都心に出向くことも多くございます。

 

ただ、コロナ過になってから23区内のホールなど施設の調律は減りましたが、そんな中、ひさびさに都心に調律に行ってまいりました。

 

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調律に出かける割と直前まで、電車で行こうか、いつもどおり車で行こうか迷いましたが、あちこち行くので結局車で行きました。

 

ちょっと駐車料金が心配だったりして…。

 

 

この日は、中央区日本橋 → 板橋区大山 → 同じく板橋区成増というルート。

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お昼過ぎのハッピーロード大山駅前商店街。

意外とでかいアーケード街です。

 

柏にもアーケード街があるけど、負けた。 

 (;´д`)トホホ…

 

 

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実は懐かしいお店・洋包丁さんがいまだ健在なことに感動。

20年ぶりくらいかなぁ。

しかも店頭にはわずかに行列が。 あいかわらず地元から愛されるお店です。

 

レストランで並ぶということをまずしない私ですが、このときばかりは順がくるまで並び、ゆっくり舌鼓を打ちました。 

 

昔ながらの洋食屋さん。

懐かしくて、美味しかったです。

 

そんなこんなで今日も一日しっかり調律の仕事をさせていただきました。

東京の中心街のビル最上階から、次は地下スタジオの調律という高低差の激しい一日でだったなぁ。

 

 

  

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     ♪♪♪ ピアノ調律スケルツォ ♪♪♪ 

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セミ・オーバーホール KAWAI US60  ①  柏市M様   (東京都調布市の御実家より引き取ってピアノの整備)

すっかり春めいてきました。

桜も散りこれから新緑の季節になりますね。

 

さて、この度は柏市M様からのご依頼で、東京都調布市の御実家からご新居への運送を兼ねて、ピアノのセミ・オーバーホールを承りました。

 

 

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KAWAI・US60 です。

あれ、これは昨年秋にも作業したモデルだ… と思いつつまずは状態の確認。

 

 

 

 

 

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経過年数相応ではあるものの、状態がすごくいいですね。

目立った傷もなく、磨き上げれば即売り物になる、そんな状態のピアノでした。

 

大事にお使いだったことでしょう。

ご依頼主:M様、というかM様の御両親でしょうか、ご購入当時のパンフレットも大事に保管されており、大事な資料をわざわざ写メでお送りくださいました。

 

 

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わぁ、分解していたらお宝がでてきました~。

楽譜もある! 

 

さぁ、分解と同時にお掃除開始です。

 

いつもの流れとしまして清掃からはじめるのですが、

 

 

ピアノ調律スケルツォの清掃とは (強調してみました!)

 

 外装に付着した汚れを雑巾で徹底的に拭きあげる

②  塗装面内側はカビなど雑菌が発生している場合があるため、エタノール等を含ませた雑巾で拭き、再度発生を防ぐ 

③ 本体や、外したアクション、鍵盤、各々を掃除機やエアガンを駆使して埃を除去する

④ 白鍵・黒鍵は表面・側面まで拭き汚れをしっかり取る

 

いくら慣れていてもばっちりやれば2時間はかかる作業で、次の磨き上げの下準備として非常に大切です。 付着してる汚れをしっかり落とさないと研磨機にかけたときに傷だらけになる恐れがあるからです。

 

段階を踏む作業は、手抜きをすると次作業で取り返すなどということは絶対できません。

 

これは愚直にやり続けてきたことなので殊更声を大にして言いたいのですが、ピアノはお客様の思い出の詰まった財産であり、また、内部まで綺麗にできるのは調律師だけです。

常に中も綺麗にして、カビ・錆・埃のない状態にしておけば寿命も当然長らえます。

ピアノを掃除せずしてなにが調律師か!、と私は世の調律師に問いたいのれす。

 

(③のエアーガンは現地・お客様宅では到底できない作業ではありますが、いつも掃除機は持参でお伺いしております)

 

と少々熱くなってしまいましたが、そんなこんなで作業開始でございます。

続きをどうぞお楽しみに!

 

 

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セミ・オーバーホール YAMAHA G3E-276万台 ③  山武郡H様 (御自宅のお建て替えの間にピアノのクリーニング)

さてさて、前回の続きです。

ボディの磨き入れを終え、アクションの整備とラストの整調・整音の作業になります。

 

ピアノ教室を開いていらっしゃいまして、鍵盤にドレミファソラシド…のシールが貼ってありました。

ごめんなさい、これは白鍵の上面研磨の関係上、剝がれてしまいます。

あと、ハンマーの弦溝になぜか墨のような跡が!

ファイリングでおとせるかなぁ。

 

とにかくまずは鍵盤をはずして、白鍵・黒鍵とも上面を研磨機で磨きます。

と、ここで新兵器投入!

私が入りびたるDIY店にて見つけた小型電動ドライバー!


(ง •̀_•́)ง‼

よくわからんメーカーではなく、なんとVESSEL製とな!!!

むろん衝動買いです!

こやつをどう使うかというと…

 

 

そう、バランスピン磨きです。

鍵盤の支点=「バランスピン」 を磨く。

 

地味ながら本当に大事な作業なのです。

なかなか電動工具も使えず、手磨きするほかないのですが、これまた時間のかかる作業で、それでも工房での作業ならいいのですが、出向いた先で、やりたくても時間の都合で泣く泣くあきらめる調律師さんって多いのではないでしょうか。

 

 

どうすればいいか長年考えていたところに、この小型ドライバーを見つけたというわけ。 大きい電動ドリルでもできるのですが、大き過ぎて扱いづらく、トルクも強すぎてなんかピンをまげてしまいそう、 というわけで手磨きするほかなかったのですが、これは期待ができるぜ!   と意気込んで使用してみました~!

 

…あまり期待には応えてくれませんでしたので、結局手で磨きました。

 

こういうときは心を無にするに限ります。

さてと、鍵盤ですが、白鍵の小口(お腹にむいている面)の汚れが気になりました。

汚れというよりシミ。 これがどう磨いても落ちないため、思い切って交換させていただきました。 あまりグランドピアノの小口交換はした記憶がないのですが、きれいに剥がれてくれたので良い出来栄えかとおもいます。

 

ダンパーも外して磨き上げ。

 

そんなこんなでアクションを仕上げて、整調・整音を仕上げました。

毎度ながらこの作業の写真がなくてごめんなさい。

次回のピアノでは載せますね!

 

 

 

 

 

 

 

  

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セミ・オーバーホール YAMAHA G3E-276万台 ②  山武郡H様 (御自宅のお建て替えの間にピアノのクリーニング)

いやはやすっかり3月も終わり…

毎度ながら更新が遅くすみません!

作業写真を探していた1月頃、珍しく雪が降りましたネ。

降り積もりつつある雪でちいさい雪だるまを作りました~。

翌々日あたり帰宅したときに撮った写真。

 

だるまおじさん、溶けずにがんばってました。

 

 

 

 

 

 

あともう一人。

こちらは溶けかけ、謎の笑みを浮かべておりました。

 

 

 

 

 

 さてさて、3月の現在の時点ではとっくに2台目に突入しているのですが、まずは1台目・G3E-2760095(1978年製)の作業報告の続きです。 開梱する前のグランドピアノの脚部の磨き入れを終え、組み立てた本体のクリーニングです。

さぁ、頑張りまっせー! と気合をいれつつ。

まず一台目作業の G3E-2760095(1978年製)、2~3か所大きな傷があり、また全体的(とくに屋根部)の擦り傷が目立ちます。

これは大変~。

 

一人で作業してるのでなかなか磨き上げ作業そのもののお写真がなくてごめんなさい。

けど、磨き上げしてる最中の研磨ホコリはハンパじゃないのです。

 

そしてグランドピアノ磨きでやっかいなのが譜面台。

当然ながら譜面置き場でつく傷も多く、とくに平置きする場所は磨き上げがこれまた大変。

ヒンジの真鍮パーツをはずし、すべて新品に取り替えます。

まだ -ネジを使っており、しかも固着しているので外すときに折れてしまうのでここは気を遣う作業です。

 

次回はアクション。

ピアノの心臓部の作業です!

セミ・オーバーホール YAMAHA G3E-276万台 ①  山武郡H様 (御自宅のお建て替えの間にピアノのクリーニング)

 年始第一段目の作業報告!

新しい邸宅の完成に合わせ、グランドピアノ・YAMAHA G3 の作業になります。

 

H様、大変おまたせしました!

H様はG3を2台ご所有です。

実のところ、秋ごろから作業を始めておりましたが、ブログにするのが遅くなってしまいましたが、本年より本格的に取り組んで作業報告をアップしていきます。

 

グランドピアノは運搬時に脚、ペダルを外し、本体と別にして運びます。

 

なのでピアノ調律スケルツォ(というか他の業者さんもそうだろうけど)は脚部品の研磨からはじめておりますが、この度は2台分の脚を磨きます。

 

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、とその前に~…

 

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インシュレータ。

ピアノのキャスターを固定する土台です。

まずはこれをしっかり洗浄。 なんとまぁ洗い甲斐のあること。

御建て替え前のおうちの床の木片がべったり張り付いていました。

バケツに洗剤をいれてお湯にとき、しばらくつけておきます。

 

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ペダルやキャスター、突き上げ棒といった真鍮・金属パーツを外し、各々を研磨・研磨・研磨! 粉塵飛び散る作業に完全防備で挑みます。

 

脚・ペダル部分の作業。これを集中して2台分おこなうと結構な時間となりました。

 

明けましておめでとうございます!

新年あけましておめでとうございます。

年賀をくださいましたお客様、お取引業者の皆様、誠にありがとうございます。

 

いただいた年賀状の中には、難関の音大合格のお知らせもあったりして、なんとも新年早々喜ばしいお知らせ。  

東京都H市のI様、おめでとうございます!春からは頑張ってねー! 

それとH王子市のよっちゃん、年賀状ありがとねー!

他、皆様も改めて御礼申し上げます。

 

さてさて年賀状といえば…

毎度のことながら年末ぎりぎりまで書いておりましたが、こういうものはテレビを見ながら書く、なんてことはほんとにしちゃだめですね~。

 

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夕食を終え、食卓テーブルを片付けて「さぁ、書くぞ”!」と意気込みつつ、

音がないのもなんとなく寂しいのでテレビをつけると、ちょうどショパンコンクールの舞台裏、といった内容の番組がやっておりました。

 

 

今回の若き日本人ピアニストたちは本当に素晴らしい活躍で、筆をとる手も止まり、ついつい見入ってしまったら、気づけば

●「明けましておめでとうございました」 ●「旧年も大変お世話になっております」

トホホ、 やっちまった…  (;´Д⊂) 

 

まぁ、そんなこんなで何枚か無駄にしてしまいましたが無事に書き終え、無事正月を迎えることができました。

毎年、三が日のどこかで遠方へドライブをするのが恒例でしたが、今年は厄介なオミクロンもあることだし外出は一切なしにしました。

早く収束するといいですね。

 

とにかく健康に気をつけて、一層の精進をいたす所存にございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

       ピアノ調律スケルツォ (scherzo12.com)

 

 

 

 
 
 

セミ・オーバーホール KAWAI US60  ②  柏市K様  完成!

柏市のK様。

お待たせしました!

 

今回にて、いよいよご実家からお運びになったピアノの完成です。

 

くどいようですが、この度の作業は

特別どこが故障してる、というわけではなく、湿気の影響を受けたことでその改善のために風通しや天候を選んでじっくり作業した、という印象が強くあります。

 

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寝かせたアクションの図。

 

よくご質問を受けることですが、

「湿気がだめならピアノは乾燥させるほどいいの? 」の問いに対して、答えは「No!」。

 

ピアノは厳選された木材で構成されています。

これが過乾燥気味のところにずっと置いておくと、木材が痩せ、ネジ穴もゆるくなりますし、最悪な場合、「割れ」を起こしてしまいます。

 

 

また、湿度が高すぎると木材の含水率があがり、打ち込んだ金属パーツの錆などの影響や、またカビなど雑菌が発生し不衛生な状況に陥りやすく、なによりピアノの演奏上、タッチの不具合を起こしやすくなります。

 

しかし、そこに気を付けてさえいれば、多少うるおいのあるお部屋のほうが、過乾燥にさらされているよりは好ましいように考えます。

 

伐採してから天然乾燥、そして人工乾燥という工程を何年か経て、ようやくピアノ用の木材として加工され、 音響板やピン板など柾目という贅沢な製材を豊富に使用しているので、ピアノをお持ちの皆様、そのあたり気を使って大事にしてくださいませ。

 

ピアノ調律スケルツォはお客様ごとに適切なアドバイスをさせていただいております。

 

と、すこし文章がながくなってしまいましたネ。

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スティックが完治!

それを確認の後、フェルトハンマーの整形(ファイリング)を行いました。

 

一気に作業をしたため、整調・調律の写真がなくてごめんなさい。

 

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ただし、これ!

結構音律がさがっており、

ドレミファソラシドー が、 しどれみふぁそらし~

と、ほぼ半音下がっちゃってました。

 

49A (下から数えて49番目のラ) がほぼ430Hz。

思い切って447Hzで粗い調律で音を上げると、

ほぼほぼ442Hzに落ち着いた状態となり、今度は精密な調律を施しました。

 

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新しいマフラーフェルトに張替え、長蝶番も研磨し、完成!

 

K様、長らくお待たせしました。

親子2代でピアノをお使いになるって素敵なことですよね。

楽しくご上達されることを願っております。

 

御納品後の調律、どうぞよろしくお願いいたします。