前回からの続きです。
そういえばその前のモデル、U1Dは昔よく作業していましたが、その後継モデルのU1Eは3本ペダルなんですね。
ほうほう、
事前にお客様がお磨きになって断念された痕跡が…!
しっかり磨き直ししておきました。
ピアノを横にして作業するとほんと楽にできます。
さてさて、前回と写真がダブりますが、そんなこんなで弦やピン磨きを終えました。
ピアノ内部の付着したカビ?は徹底除去しましたが、意外なことに虫食い等の被害は皆無でした。
とにかくバランスピン・フロントピンを研磨することで、鍵盤の可動部分をなめらかにする作業を施しました。
オーバーホールしたアクションと鍵盤を組み込み、整調(タッチ調整)。
実は調律という音律を整える作業も、この整調が正確に整っていないと意味をなさないことすらあるくらい、水面下の非常に大事な作業になります。
たった1㎝程度押し下げるだけの鍵盤の可動域に、じつに複雑な動きがあります。
・ウィペン(ジャック)の可動
・ダンパー(スプーン)のかかり
・ジャック離脱(接近)
など、ゆっくり鍵盤を押し下げるとかすかな感覚でそれらがわかるのですが、そのすべてを調整することで綺麗な音が仕上がっていくのです。
鍵盤は鍵盤であってON・OFFだけのスイッチではない!
と声を大にして言いたいのでございます。
ほかにも鍵盤じたいがすべて同じ高さ・深さに均一になっていないと非常に弾きづらく、それら項目を数えると20を超えるものになります。
なんだか今回はうんちくが長くなってしまいましたね。
というわけで最終作業・「調律」。
なんと20Hz落ち。
音律は半音落ちている状態でした。
これは2、3回調律を繰り返さないと音が安定しません。
しっかり調律も整え、あとは出荷を待つばかり。
H様、楽しみにお待ちください。
■■|■■■|■■|■■■|■■ |■■■|■■|■■■|■■ |■■■|■■|■■■|■■|■
♪♪♪ ピアノ調律スケルツォ ♪♪♪
ホームページ http://www.scherzo12.com/
Add 〒277-0942 千葉県柏市高南台3-8
Tel 04-7157-4781
Mail mail@scherzo12.com
■■|■■■|■■|■■■|■■ |■■■|■■|■■■|■■ |■■■|■■|■■■|■■|■