ディアパソン・210E。
内外装の磨き。
アクションを外して整備します。
一口にアクションをいっても大別すると、
・アクション
・鍵盤
・筬
の三つ。
これがひとつになっております。
このピアノ、ちょっとめずらしいシュワンダーアクションという方式です。
まずは鍵盤。
象牙の表面が汚れとともにかさついていました。
せっかくなので漂白し、表面を研磨させていただくことにしました。
この状態で一日天日干し。
半紙を介してオキシドールを塗布しております。
たまに注意ながらオキシドールを拭きつけます。
同時進行で筬の作業。
鍵盤そのものの可動を支えるのはフロントピンとバランスピン。
この両方を根元から磨くことで鍵盤の動きがスムーズになり、タッチ整調の第一工程といえる大事な作業です。
鍵盤の円滑で均一な可動を整え、そして整調を施す。
製作時(もしくはハンマー交換時)には、そこから鍵盤の側面にキーレット(鉛)を打ち込み、
アップウェイト(押し下がる重さ)
ダウンウェイト(鍵盤が持ち上がる強さ)を整えます。
このたびはそこまでの作業をしませんが、ピンを磨き、鍵盤側のピンホールを調整すれば相当にタッチはよくなるはず。
最初指弾したとき、タッチがかなり重めに感じました。
ピン磨きに加え、整調でどこまで変わるかが楽しみです。
ハンマーのファイリングを施し、
象牙鍵盤、黒鍵も磨き、筬にはめこんでいきます。