気づけば9月も半ば…。
月が替わって雨も多く、涼しくなったかなぁと思いきや昨日はまた暑さが戻ってきたり。
さて、半月前の8月後半ですが長年お世話になっているスタジオのピアノの整備に行ってきました。
コロナ渦において音楽業界は大打撃。
非常に苦戦を強いられる中、逆に言えばこんなときだからこそ楽器のメンテナンスに十分な時間が充てられるということで、いつもは調律(音律を整える)以外なかなか手が回らなかった作業をやらせていただきました!
よ~し、徹底的じゃなく「テッテ的」にやるぞ(※1) ということで。
スタジオさんからは許可は得たものの、あんまりパシャパシャ撮るわけにもいかず遠慮気味に撮影しました。 写真はないけど、ギター、ウッドベース、パーカッション、と使い込まれた楽器の数々がところ狭しと並んでおります。 ほんとかっこいい!
そういえば、
誰もいない静かな音楽室とか、スタジオというのは、独特の静寂がありますね。
こういう雰囲気を味わえる静かな幸せ。
なーんて言ってないで、さて作業作業。
分かりづらいかもしれませんが、使い込んでいくうちフェルトハンマーの打弦位置が左右のどちらかにずれてしまい、極端にずれた位置に弦溝がついてしまいます。
3本の弦溝が均等に跡になっていなければならないのに、上の写真の弦溝は両方とも左にずれていますね。
ファイリング(フェルトハンマーの整形)、ハンマーの位置合わせ、
鍵盤だってよく見るとがたがたなのでこちらも調整するという入念な下準備の後に整調開始です。
列記すると、
♪ 下準備 ♪
・ハンマーの間隔・走り(斜めに走ってないか)・シャンクねじれ
・鍵盤のがたつき修正
・バランスピン研磨
♪ 鍵盤の作業 ♪
・鍵盤の間隔調整(フロントピン)
・バランスピン調整
・調整
・ナラシ(鍵盤の高さを均一にする)+アガキ(押した鍵盤の深さを均一にする)
♪ アクションの作業 ♪
・から直し
・ハンマーバックストップ
・接近(レットオフ)
・ダンパー・スプーン調整
・ダンパー総上げ調整
…等々。
列記したけど、ほかにも細かな作業がいくつか工程の中にあります。
これらの作業が終わってからようやく一音一音の音色を整える整音にとりかかります。
実は「調律」などピアノの作業でいえば氷山の一角。
普段の調律でなかなかここまでできるものでもなく、しっかりやってたら一日あっても足らないくらいなんです。
午後2時から開始して気づけば夜8時。 ふー、時間が経つのが早い早い。
帰宅し、久しぶりに飲んだビールが美味しかった。
ピアノが3台あるスタジオさんなので、あとの2台は日を改めて作業させていただきました。 こだわりの持てる作業時間をご提供くださり誠に感謝! でございます。
※1 「テッテ的」 : これがわかる方は相当カルトな漫画好きの方。
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♪♪♪ ピアノ調律スケルツォ ♪♪♪
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