柏市 S様
お待たせしました!
お預かりしましたピアノの整備、ようやく作業開始です!
前月(5月)に問う調律事務所へ、御実家のピアノを運ぶ途中でクリーニングをしてほしい、とご依頼をいただいたのですが、当方、ただただ忙殺されてS様へはご挨拶もままならず、お電話するたび 「大丈夫です。楽しみにしているのでお願いしまーす!」と明るく仰ってくださいました。
このブログだけ見てこれだけご信頼くださるとは、ほんとにほんとにありがたい話です。
その御心にしっかり応えます。
どうぞ楽しみにお待ちくださいませ!
ピアノが溜まって作業場所の確保もままならず、ようやく全体写真が撮れた、という按配です。
ヤマハ・U3H。
U1Hと同じく1972~1980年と、製造期間が非常に長くて、多くの方々に愛されたモデルです。
ヤマハのピアノはよく ”1型” ”3型” という言い方をしますが、
高さが少し小ぶりな121㎝サイズなら ”1型” 、131㎝サイズなら ”3型” などと呼んで区別しております。
単純に大きいピアノというのは、それだけ低音弦を長くできるわけで、音色や響きが豊になり、またアクションもゆとりをもっているのでなめらかなタッチで演奏ができます。
このポピュラーなU3H、わたしも数えきれないほど調律したりクリーニングしたりしてきましたが、これはなかなか良好な状態ですね。
ちょっと天屋根の蝶番のあたり木目が出ちゃっておりますが、ここは補修しておきます。
ただ、このあたりの年代のピアノはアクションのフレンジコードの劣化による不具合と鍵盤の小口の変形・変色が必ずといっていいほど起こります。
アクション・フレンジコードの劣化による断線。
打鍵後にフェルトハンマーを定位置に戻すための機構を担う箇所ですが、経年劣化により木綿糸が弱り切れてしまっています。
鍵盤・小口の変色。
木理によってアクリペットの材質を変えているため、白鍵でもお腹を向いている部分(小口)が黄ばんでしまっています。
たまにこれがひどく膨らんでしまい、ひっかかって鍵盤を押したら戻らなくなることもあります。
というわけで、これらの整備に…
のまえにピアノの内部もチェック!
パネルを外し、アクションや鍵盤もはずすと…
鍵盤の下から防虫剤となにやら謎のコインが。
おーっ、お宝を発見!
数えると 2,359円もある~!
着服しようかと思いましたが、ブログに載せた以上そういうわけにもいかないのでちゃんと返金することにいたします。
しかし 999円コインには恐れ入りました!
バランスパンチングクロス。 鍵盤というシーソーの支点を支える部分になります。
ここ、気になりました。
虫食いがあって、ものによっては触るだけでぽろっとくずれたり、掃除機をかけただけで簡単に吸い込まれたりしたので、おもいきって全部交換します。
これはナラシ(整調の一工程)が大変だぞい!
さてさて、次回へと続きます。
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♪♪♪ ピアノ調律スケルツォ ♪♪♪
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