Piano cafe "Scherzando"     ピアノカフェ・スケルツァンド

ピアノ調律スケルツォの喫茶店。 お茶しながら ピアノと音楽の会話でくつろぎませんか。

セミ・オーバーホール  EASTEIN ②  船橋市U様

さてさて前回の続き、
EASTEIN の作業開始です! 


調律師たるもの、そのピアノのコンディションを推し量るにあたり、

素の状態で指弾し、どのような常態か想像し、

そこからピアノの各パネルやアクション、鍵盤を外して細部の状態を確認するべし!

 

まずはこのピアノで気になったところ。

それは鍵盤のコンディションです。

率直なところ、見ただけで 「あちゃー」なのでございました。

それはなにかというと……

 

 

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 まずはパッとみて鍵盤の間隔がばらばらですね…

(写真をクリックすると拡大されます)

 

白鍵の ”ソ” と ”ラ”、
触るとわかりますが、”ソ” は左右の鍵盤にぶつかるくらいぐらついてます。

 

小学校や幼稚園・保育園など、

 黒鍵や、高音域・低音域があまり使われていない、

わかりやすいハ長調主体の曲(白鍵だけで演奏できる曲)を、不特定多数の人が使うピアノにこれは多いです。

 

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上二枚の写真は

「鍵盤ならし」 = 鍵盤の水平で均等な高さ調整。

 をみています。

右写真では ”ド” の鍵盤がすこし沈んでいるのがわかります。
また、鍵盤上面の割れが目立ちますね。

 

 

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・鍵盤上面の割れ

・ならし(鍵盤の高さのばらつき)

・あがき(鍵盤の押したときの深さ)

・あそび(鍵盤の左右の間隔と振れ幅)
・鍵盤スティック(押したら戻らない鍵盤)

 

 

これらすべての調整が必要な、たいへんやりがいがある状態です!

 

 

しかし、なにもこのピアノだけが特別に鍵盤調整がくるっているわけではありません。

この調整は本当に大事だとおもいます。

 

なぜかというと鍵盤とはスイッチではありません。

「鍵盤」なのです!!!

 

話すと熱くなり、長くなりますので、その話は次回以降にします

(書くかどうかわかりません)

 

セミ・オーバーホール  EASTEIN ①  船橋市U様

気づけば夏真っ盛りになりました。

毎度のことながらブログのアップが遅くてすみません…

 (この作業は7/3より開始しております)

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この度承りましたのは、イースタインというメーカーのピアノです。

 

御依頼主のU様、

お子様の上達に合わせ、そろそろ電子ピアノからほんとうのピアノで習わせたいということで、ご実家にあったピアノを再生したいというご要望でお預かりしました。

 

お見積りにお伺いした折、

ご主人様が幼少期にも使っていたということで、
大変思い入れがあるようにお見受けしました。

 また、ご実家の御両親様もご購入された当時を大変懐かしんでおられました。

 

こういうお話を承ると、

その大事にされるお心に応えられるよう頑張らねば! 
という気持ちになります。
ちょっと時間がかかりますが、丁寧に仕上げます。

 

マホガニー調が特徴のイースタイン、
かつて私が修行時代にいた工房で、よくオーバーホールをしていたことを思い出します。

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よくみかけるのですが、

昔のピアノ運送屋さんはよくピアノの背面にチョークでなにやら書き込むのですね。
などとぼんやりおもいつつ、作業に入ります。

では次回!

セミ・オーバーホール  YAMAHA・U1H ③  松戸市K様

続いてアクションの修理。

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・フレンジコード(バットスプリングコード)

・ブライドルテープの交換
・ダンパー、ウィペン、レギュレーティングスクリューレール等各部ネジましじめ。

・バットスプリングとダンパーレバースプリングの調整

 ・ダンパーロッドの研磨

 

あとは経験で得た幾つかの施し。

 

鍵盤下のバランス・フロントピンの研磨と合わせ、

軽く可動させる箇所、そしてバネは強くすることで演奏時のタッチが変わります。

鍵盤はスイッチではないのです。
音色で色彩をも表現する。 
楽器とはそういうもの。

ドレミファソラシド… これも弾き方によって音色も変わるものなので、
色彩豊かなピアノにするには、調律を支えるタッチ調整(調律業界では整調と呼んでます)が大事なのです。

 

 

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この度ピアノクリーニングとともにご注文いただきましたピアノサイレントユニット・KHP-2000 を取り付けております。

 

 

これにて完成! 
って完成した写真を撮り忘れてしまい申し訳ございません。
K様、きれいに仕上がったピアノが届くのを楽しみにお待ちくださいね!

 

セミ・オーバーホール  YAMAHA・U1H ②  松戸市K様

ピアノのクリーニング。
上前パネルや鍵盤蓋、とパーツを外してひとつひとつのパーツを磨き上げる、
という流れが、いつしかばらす前にざっとポリッシャーでひと磨きしてから各部パーツにばらして再度研磨する、というスタイルになりました。

 

埃が飛び散るし、作業に没頭して写真を撮るのも忘れがちになってしまいます。

 

(せっかく作業中に撮った写真なので、クリックして大きい写真でご覧くださいませ)

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上写真右は、ピアノの左側面です。
わりと大きい線傷があったので磨きおとしています。
まずはこんなかんじで大まかに外装をきれいにし、
各パーツをはずして綿密に磨くと同時に内装のクリーニングをおこないます。

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ピアノを倒し、底板を外した図。
サビや埃をおとし、各部ネジを締めなおしております。

セミ・オーバーホール  YAMAHA・U1H ①  松戸市K様

 ピアノ調律という仕事は年明けから春にかけてが忙しい業種です。
学校や幼稚園など、卒業式と入学式を兼ねての調律のラッシュがつづきました。
そんな折、春からお嬢さまのピアノのレッスンに備えてご実家からのピアノの運送とクリーニングを… とご相談をいただいていたのに、すっかりお待たせしてしまいました。

 

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まずは作業のお見積りということで、引取り先の水戸市までお伺いしました。
… 午前10時のお約束が、あまりに早く到着し過ぎたため、

どうしようかな…とおもってたら、なんとちかくに偕楽園があるではないですか!

 訪れてみると、 ほぉっ~、と落ち着く水辺のほとり。
鳥たちがのんきにしてるのを飽きることなく眺めておりました… 

って、ヤバイ!

約束の時間に遅れる!

 (いったいなにしに来てるんだか)

 

 さてさて、春休みに帰省していらっしゃるご実家にお伺いし、ピアノとご対面。

ヤマハのU1H。

このピアノは製造期間も長く、おそらく世界で一番生産台数の多いモデルのはずです。
わたしが作業したのも、このU1Hが一番多いです。

 

 

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さて、そんなこんなで後日にピアノを引き取り、倉庫に入りました。
さぁ、腕が鳴る!
がんばりまっせ~。

 

 

コンサートの準備

f:id:scherzo_piano_tuning:20170402224002j:plain  お世話になっている声楽の古家野知乃先生のコンサートが近づいてまいりました。

 

4/1(土) はその準備。

会場を借りてのリハーサルを行いました。

 

 

誰もいない観客席、

まばゆくライトが照らされるステージに、

歩む出演者の靴がコツコツと会場に響く。

ほのかに漂う緊張感。

わたしはこの感覚が好きでなりません。

これからはじまる… そんな期待感の中で仕事ができるというのも醍醐味です。

 

リハというのか

ゲネというのか、いまだによくわからんけど、

とにかく演奏してるあいだじゅう、いろいろな角度からステージからの歌声、ピアノの音を研ぎ澄ますようにして聴いていました。

 

歌い手と伴奏(ピアノ)の音のコントラスト。

前席、中席、後ろ席、右寄り、左寄り、

 前後左右の位置で相当ちがって聴こえます。

 

(※ 本番は観客によって音が吸われ、相当に音響は変わります。)

 

立ち位置や、ピアノの置き位置を、ほんの何センチか替えるとか、

何曲か演奏するうちにだんだんよくなってくるのです。

すこしずつ完成していく過程。

 

本番が楽しみです。

みなさん、がんばっていいコンサートにしましょうね!

 

 

 

 




 

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鍵盤(白鍵)の張り替え  ②

 

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アクリペットを貼り付ける。

この作業が神経を使います。


アクリペットを溶かしたアセトンを接着剤として使ってます。

 

 

 

アクリペットの接着面を溶かし、木材と接着させるのですが、うかつにも鍵盤表面(上面)に自作接着剤をほんの少しでもつけようものなら、まぁ修正はきかず、貼り直しです。

つまりそのパーツはパアというわけ。どれだけこの失敗に苦しめられたことか

(ノд-。)

また、貼り付けたあと、下手な治具のあて方をするとずれて固定されてしまい、とほほ… と嘆きながら再度アイロンをあててやり直すハメになります。

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① 白鍵への蒸気あて

② はがし作業

③ アクリペットの裁断

④ 張りつけ

⑤ 固定

⑥ バリとり作業

 

これらの作業を、アイロンの蒸し具合や接着の度合いを見計らいながら同時進行で進める。

気を許す間もないのですが、余計なことを考えるヒマなく、

気づけば集中せざるをえない状況になるのです。

疲れますが、なかなか楽しいものです。

 

いっぽう、基本中の基本ではありますが、

次の工程をスムーズに行うには下準備である今の手作業をないがしろにしてはなりません。

 失敗して、次の工程で取り返すぞ! といくら意気込んでも無理なのです。

 

どれだけ丁寧に仕上げるか。

なんのことはない、

急がば回れ」なのでしょうか。

それを根底として、適切な工具で丁寧に仕上げる。

 

 いつしか作業に没頭し、写真を撮るもの忘れてしまいます。

なので投稿できなかったのはちょっと残念ですが、

まあ納得のいく仕上がりとなりました。

 余裕をもって、一日と半日のお時間を頂戴してましたが、

なんとか一日で作業を終えることが出来ました。

作業終了後、園長先生からねぎらいのお言葉とお茶をいただきました。

 ほっとするひとときでございました。